5月7日
今までそう思ったことはなかったのに、
初めて、あすが僕のお母さんに似てると思ったよ。
どこが似てるのかは分からないけど。
お母さんが写真に映るとき、少しだけ笑ったときのに、少し似てる気がするけど、それだけじゃない気もする。
僕の心が勝手に、そう感じさせてるのかな。
セット途中だって、綺麗だよ。
ちゃんと伝わるような言葉に出来ないのがもどかしいけど、
そこにあすがいてるだけで、ただいとおしい。
46時間テレビのときも、しーさん、差し入れのスニッカーズを一つ受け取って、胸ポケットに入れてた。素敵な先輩だね。
お父さんが昔、よくスニッカーズ食べてた。
でも僕の記憶に残ってるのは、どちらかというと、買ってるところ。
今思い返すと、お父さんと子どもだけでいる時に、コンビニでよく買ってた。
お母さんには黙ってたのかな。笑
あの頃はアーモンドとかピーナッツがあんまりおいしいと思わなくて、
なんでそんなに好きなんだろうって、思ってたな。
この前ご飯に行ったとき、
つきだしで殻つきのアーモンドが出てきて、僕ばっかり食べてた。お父さんは何か思ってたかな。
昔のこと、自分で思ってるより、意外と覚えてる。
特別覚えていようと思ってたことじゃないのに、なぜか最近、よく思い出す。
もっと小さかった頃のことも。
人生80年だとしたら、
生まれてから20歳までと、20歳から80歳までが、
体感では同じ長さなんだってね。
いつかあすのことも、こんなふうに思い出すようになるのかな。
ちゃんと覚えてたい。
ちょっと寂しくなっちゃうかもしれないけど、でも冷たくない。あったかい。
ねぇあす、いつか僕は、
僕の気持ちがあすに届いてたこと、
ちゃんと聴ける日が来るのかな。
そのときあすがどんな人生を送ったのか、
たくさん聴いてみたいな。
そしたら僕がどんなにあすのことを想っていたか、
もういいよって言われるまで、ずっと、話したいな。
あすの手、暖かかった。
よくおぼえてる。
熱いくらい、すごく暖かかった。
「またこんど言う」じゃなくて
「あったかいね」って言えば良かった。
あすの手だってちゃんと分かって、嬉しかった。
確かに今、僕の前にはあすが居るんだって思えた。
「直接みるあすが一番綺麗って」言って、
あすが 「そんなことない」って謙遜したとき、
「なんで」って言うんじゃなくて、
「本当に綺麗だよ」って、言えば良かった。
あすは謙遜してたけど、ほんとは、あすが笑っちゃうくらい、もう分かったからって思うくらい、言えば良かった。
最後のときも、あすと目があって、
そのときも、そらさないで、
目をみて、大好きだよって、言えば良かった。
今こうして後悔するくらいなら、いつか思い出すくらいなら。
ねぇあす、僕はこんなふうに、夢をみていたのかな。
ここが僕がつくりだした夢の中だって分からずに、
夢の中であすを好きになっていただけなのかな。
だとしたら、夢の中で「ここは夢の中だよ」
って言われた人は、どうしたらいいのかな。
分からないよ。そのことに気づいてしまうくらいなら、もう夢の中にいたままのほうが、幸せだから。
あすもそんなふうに思ったことが、あったのかな。
そんなとき僕は、なにをしていたのかな。ごめんね。
ちょっとしか会えなくて、いつもうまく伝えられないけど、
こうやってここで書いてる僕も、目の前にいた僕も、同じ僕で、
同じように、ただずっと、あすのことが大好きです。
こんなこと言うと笑っちゃうかもしれないけど、
改めて言うことじゃないかもしれないけど、
だから、あすも長生きしてね。
僕も、もうちょっと頑張るね。
今日雨が強くて、建物のなかはちょっと寒いよね。
僕もなんかあったかいもの飲もう。甘いのがいいな。